2005-01-24から1日間の記事一覧

4-5 妬ましくて寂しくて友だちもいない(113〜122)

筆者は「二十年ほど前」の梅原猛の「「何が悲しゅうて、何がうらめしゅうて、こんなに書いたのかねえ。私は、人生への恨みをエネルギーにしてものを書いているんですよ。夏目漱石も、太宰治も、そうじゃないですか」というような」発言を引き合いに出して、…

4-4 「エリート・フェミニスト」と「男フェミニスト」への不快感(110〜112)

筆者は黒人フェミニストのベル・フックスの発言に好意を示す。というのは、「彼女の「ブラック・フェミニズム」は、従来のフェミニズムが、白人中流階級を中心とした「エリート・フェミニズム」であることを告発」しているからである。また、日本でも「「ウ…

4-3 もてる女の「エリート・フェミニズム」(108〜110)

筆者は島崎今日子『女学者丁々発止!』(学陽書房)を読み、「「フェミニスト」を名乗る人たちが、けっこう美人で、恋愛も結婚もちゃんとしている」のに驚く。そして、男にもてた(注 一般的な「もてる」)「近代日本最初のフェミニストとも言うべき平塚らい…

4-2 「もてない男」論への反響への返答(106〜108、110〜111)

筆者は『男であることの困難』で「「もてない男」を弱者として提示した」のは「フェミニズムに対する一種の攪乱戦法だった」とし、その動機として前述した「法界悋気」があったことを述べる。そして、「もてない男」論への反響として以下の4つをあげている。…

4-1 「法界悋気」が渦巻く筆者(104-105)

筆者は「ああ、妬ましい。悔しい。どいつもこいつもいちゃいちゃしやがって。爆弾でも投げてやろうか」「こんなに女にもてなくて振られてばっかりいるんなら、なんで苦労してあんなに勉強したんだ」と自棄を起こし、「私の中にぐるぐると」「自分とは直接関…

概要:第四回 てめえらばっかりいい思いしやがって―嫉妬・孤独論(該当ページ:104〜122、但しこれより後のカッコ内の数字は引用先のページ数をさす)

読書会:第1回 小谷野敦『もてない男―恋愛論を超えて』(1998年、ちくま新書)その4