タイ・フォン / Tai Phong(邦題:恐るべき静寂)



uniさんに昨年の冬頂いたコンピにこのアルバムの1曲目「Going' Away」が入っていて、非常に
心に残っていました。泣きまくりの長いギターソロがとてもすばらしいのです。彼らはフランスの
プログレグループなのですが、マーケットを考慮していた為か、詞はすべて英詞になっています。


「Sister Jane」という曲は明かにシングルヒットを狙ったつくりですが、彼らが大変器用であることを
如実に感じさせる繊細な曲想になっています。プログレというと、暗い内面だとか狂気と混沌だとか
キチガイめいた修辞を施されることが多いですが、彼らはどこか明るいのです。切実でしかもとことん
ダメな空気感とは無縁です。ハイトーンボーカルも、涙もろく雄弁なギターにもどこか計算を感じます。
彼らには、インテリロック界のサイモン&ガーファンクルという称号を与えたいです。このポップログレ野郎め!


特筆すべきかっこよさは、4曲目「For Years and Years」で、高速に弾かれる不協和音のアルペジオです。